ネコ日記

 誰かがポインセチアを買ってきた。葉の色が鮮やかな観葉植物である。食べられない植物に特に興味もないので「ふーん」と聞き流していたのだが、家族がボクの前に鉢を持ってきて言うのだ。
 「ほら、この白いのなんだとおもう?」
見ると、葉がギザギザに破れて、その中から白い液体が染み出している。
 「なんやろねー」(興味全くナシ)
 「なんだろうねえ。がじがじネコが齧ってたら出てきたんだよ」
んん?ふと思いついた。
 「・・・毒なんじゃないのそれ」
ネギ然り、植物がネコにとって毒だというのはままある話だ。


 ボクらの味方ぐぐるさんが言うには、
ポインセチアの乳液(というらしい)は有毒で人間はかぶれることもあるよ!あ、あとネコがかじらないように気をつけてね」
だそうだ。参ったね、これは。


 うちのネコがかじったのは少量なので、大丈夫とも思うのだが、やはり不安だ。同時に、ポインセチアの毒に気づかなかったらどうなっていたかとおもうと非常に恐ろしい。現にネコは楽しそうにかじっていたので、放っておいたら何も気づかずいつまでも毒を摂り続けていたに違いない。心底怖い。


 よく、ネコにとって洗剤が危険だのスプレーが危険だのという話を聞くが、彼らとてなんでも口に入れる赤子のような馬鹿ではない。人間より遥かに優れた嗅覚や、短いながら大いなる経験によって危険を回避しようとするのだ。そんな中で真実危険なのは、こういった「一見安全そうに見える」食物であろう。飼い主として、ネコが口に入れるものに一層の注意を払おうと思わされる出来事であった。


未だネコには何の症状も見られないのだが、ううむ、不安だ。
このまま何も無いことを願う。