赤ひげBJ

■四肢切断を熱望する人々 - 身体完全同一性障害とは
http://x51.org/x/05/03/2551.php

身体完全同一性障害(BIID)とは、身体の積極的な選択的切除手術を望む心理学的症状である。この症状を持つ人は、自身が理想化するイメージに自身の身体を適合させたいという継続的な欲求を経験する。

現在、一部では、BIIDを正式な障害として認め、選択的四肢切断という"治療"を与える病院も存在している。しかしまた、そうした病院への反発は大きく、後にそうした手術の中止を言い渡されているケースが多いのが実情である。

さて、五体満足であることが障害だといえるんでしょうかね。


この四肢切断願望という「倒錯」は理解できる。それは飽くまで本人の願望であり、(語弊があるかもしれないが)「趣味の一環」であろう。性に直接結びつかなくても、これはフェティシズムのひとつだといえる。
しかしBIIDという「障害」としては理解できない。障害だと言うのであれば、それは肉体に障害があるのではなく、明らかに精神の障害なのである。患者は外科ではなく精神科に行くべきなのだ。


近代医学は生命に大きな矛盾を投げかけ、ついでに人生にまで口出しするようになった。昨今ではその「人生」やら「生き方」やらに主眼が置かれるがあまり、精神を「こころ」などと言い換えて重視しすぎているのではないか。「精神的疲労は肉体的な、肉体的疲労は精神的な回復によってのみ癒される」という言葉もある*1。つまり、患者の意思を尊重しつつ、なおも社会的であるためには、医師と医学に、「バランスを持った絶対的な倫理観」を定めることが必要になっているのである。



[参考リンク]
■「健全な精神は健全な肉体に宿る」とは言わなかったユウェナリス
http://d.hatena.ne.jp/tetekei/20040705/p3

*1:誰の言葉でしたっけ?教えてえろいひと