とってくれろと

良いことか悪いことかわからないけれど、ぼくにとって都合の良いことがあった。ほんとうは、都合が良いことか特に良くないことかわからなかったけれど、なんだか不思議な気分になった。肩の荷を降ろしたのは、ぼくだったのだろうか、誰だったのだろうか。息をついたのは?卑怯なことだけれど、その荷物は、自分自身のためだけに、静かに下ろしたものだと信じたい。
卑怯なのはぼくだ。今更気付いたように、つまづくのはぼくだ。
だから、嘘と嘘で会話をしよう。恐るべき月を望んだおとぎ話を、どこかで笑う。